映画「遠いところ」鑑賞。
沖縄市コザを舞台にした新作映画「遠いところ」を鑑賞してきました。
貧困、若年出産、DV、夜の世界、公的支援…様々な問題を描いた作品です。
公式サイト
予告編
沖縄・コザが舞台ですが、
青い空も碧い海も
勇壮なエイサーもエキサイティングなコザロックも
芯の強い沖縄女性も優しいウチナーンチュも出て来ません。
これを鑑賞した沖縄の人の多くが感想で
「本当に近所にこんな女の子が住んでいる(いそう)」と
それぞれが感じている若年層問題を綴っていました。
最初から最後までただ絶望しか描かれていません。
いつもだと自分の観た映画はおすすめするのですが、この映画はためらいます。
じゃ、どうすればいいのか?
それを問いかける工藤 将亮 監督。ひょっとしたら今の時代にこれほどまでにストレートに問題をぶつけられるのは彼しかいないのかもしれません。
もう一つ。コザを舞台にしていますが、基地問題は出てきません。
たぶんですが。このような問題って沖縄が顕著なのかもしれませんが、全国にもあるのかもしれません。
工藤監督のSNS投稿では、インドの映画祭で上映したときに現地の老女の方が涙ながらに自身の経験を語ってくれたそうです。世界の問題なのかもしれません。
基地問題にからめると、途端に沖縄だけの話になってしまいます。
観た人が問題を自分の身近に感じてもらうように、そうしたのだと私は思っています。
主役のアオイ役の花瀬琴音さんは、この映画のために3か月間、舞台になったコザのキャバクラでバイトして役作りをしたそうです。
彼女や出演者の沖縄若者訛りも真に迫っています。それだからこそ、この映画が沖縄の人の身近に感じられるのかもしれません。
「最初から最後まで絶望」と書きましたが、一つだけ希望があるとしたらそれはアオイのケンゴに対する母の愛でした。
6/9から沖縄先行公開中。7/7から全国公開されます。ぜひご覧になってください。
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なぜ私がこんなにこの映画に詳しいかというと、ごーやー荘も協力いたしているからです。
エンドロールに「ごーやー荘」出て参ります。ぜひ最後までご覧になってください。
工藤監督、來河プロデューサー、仲宗根アソシエイトプロデューサー皆様とも語り合いました。でも私の生半可な知識を超えた過酷さを描いてくれています。
このブログを読んだ多くの人にぜひ鑑賞してほしいと思います。
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私が今回鑑賞した劇場は沖縄市のプラザハウスにある「シネマプラザハウス1954」でした。
こちらは日本で初めてのショッピングモールであるプラザハウス。沖縄でメジャー作品を上映するスターシアターズ系列の映画館ですが、そのレトロな雰囲気を活かして、時々は旧作名作なども上映しています。
劇場前のスペースはカフェにもなっています。良い雰囲気でくつろげます。
沖縄にいらしたときは米軍統治下時代のコザにタイムスリップした気分で映画鑑賞を楽しんで観てください。
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